このところ顔認証にまつわるニュースが多くなってきています。
11/3、Appleの「iPhone X」が発売になりましたね。
このiphone X、従来の指紋認証(Touch ID)ではなく顔認証の「Face ID」が採用されていますが、果たしてその認証精度はいかがなものでしょうか・・・?
せぐなべでは「Windows Hello」の顔認証レポートを掲載しましたが、iphone Xの認証精度もぜひ調べてみたいところです。
(参考:せぐなべバックナンバー)
忍者増田のニンニン認証レポート「Windows Helloの顔認証に挑戦!」の巻
https://www.segunabe.com/2017/08/30/ninninninsyo01/
今年に入ってから、iphone X以外にも顔認証にまつわるニュースがいろいろと流れてきています。
5月30日には、セブンイレブン・ジャパンが日本全国2万店舗に顔認証システムを導入することを発表。
これは店舗のオーナーや管理者が、顔認証で機密情報にアクセスできるようにするもので、2018年4月の導入を予定しているとのこと。
10月3日には、マンションの企画建築販売大手の穴吹工務店が、マンションの共用部分のオートロックと宅配ボックスの両方に顔認証技術を組み合わせた国内初のサービスを、宅配ボックスメーカーのフルタイムシステムと共同で開発したことを発表しました。
2018年より自社建築マンションに随時導入されるようです。
10月13日には、羽田空港にて日本人の帰国時の入国審査において、顔認証ゲートを10月18日より先行運用開始することを法務省入国管理局が発表。
これは現在成田空港などで導入されている指紋認証による自動化ゲートと違い、事前の利用登録手続が必要ないので、自動化ゲートのような利用者が伸び悩みはないでしょう。
認証自体はパスポートの顔写真との照合が10秒程度でできるということですが、帽子を被っていたりマスクをしているとダメらしいので、認証できないでもたつく人がある程度いると、自動化ゲートよりも混雑して通過に時間がかかるかもしれません。
このように生体認証のメインストリームが指紋認証から顔認証にシフトしていることを実感させるニュースが次々に流れてきてます。
しかし一方でこの顔認証への流れに問題を提起するニュースもあります。
ロシア国内でfacebookよりもユーザー数の多いVK(ヴェーカー)というSNSが昨年開始した「Find Face」というサービスでは、探して欲しい人の画像をFind Faceにアップすると、顔認証技術を使ってVKの登録ユーザーからその人物を見つけ出してくれる、というもの。
街で知らない女性の写真を撮影し、この「Find Face」で個人プロフィールをゲットする、というナンパツールとして使われたり、この技術が悪用され、いじめや詐欺などの犯罪に結びついたするケースが出てきて、社会問題化しているようです。
日本ではメガネ生産で有名な福井県の鯖江で、顔認証を防止するメガネ(サングラス)の開発・販売もスタートしており、今後は「顔認証させない」というニーズも高まってきそうな予感も・・・。
便利な顔認証技術も「悪用」されてしまうリスクをいかに回避していくのか、という点を検討する必要があるでしょう。
最新技術の発展も両手離しで喜んでばかりはいられない、というところかもしれませんね。
関連記事:パスクリ通信2017年7月21日配信号
海外旅行に活躍中!生体認証システム「自動化ゲート」
https://www.segunabe.com/2017/07/21/passclipnews170721/