拙者、忍者増田と申すフリーライターでござる。
以前当コーナーで、Windows PCの顔認証「Windows Hello」が、どこまで顔の変化に対応できるかを調査したのを覚えているでござろうか?
拙者の顔を登録したあと、いろんな装着品やメイクで顔を変えてサインインを試してみたわけですが、今回はそれを、iPhone Xの顔認証「Face ID」でやってみるでござるよ!

忍者得意の変装術で、今度はiPhone Xの顔認証「Face ID」に挑む!

「Face ID」とは?

「Face ID」とは、iPhone Xに搭載された顔認証機能です。
一度自分の顔を登録したら、iPhone Xに視線を向けて上にスワイプするだけでロックが解除されスマホが起動するという、ラベル(編集部注:レベル)の高い認証システムなのでござる。しかもかかる時間は一瞬で、認証しているのを感じさせないのが素晴らしいところです。

Face IDを設定する ~顔の登録~

それではまず、拙者の顔をiPhone Xに登録。以下の手順でFace IDを設定します。

Face IDセットアップ手順

1.「設定」→「Face ID とパスコード」の順に選択。パスコードの入力画面が表示された場合は入力。
2.「Face IDを設定」をタップし、本体の前に顔がくるようにして「開始」をタップ。
3.iPhone Xをまっすぐ覗き込み、顔がフレームの中に収まるようにする。
4.頭をゆっくりと、肩こりをほぐすように円を描き動かす。
5.最初のFace IDのスキャンが終わったら、「続ける」をタップ。
6.もう一度円を描くようにして、頭をゆっくりと動かす。
7.Face IDの設定が終わったら、「完了」をタップ。

2回ほど顔をグリグリ動かして、Face IDの設定が終了しました。

これにてFace IDの設定は完了!

iPhone Xのロックを解除する ~顔の認証~

顔を登録してFace IDを設定したら、以下の要領で顔認証し、iPhoneのロックを解除できます。

Face IDでのiPhone Xのロック解除手順

1.iPhone Xを手前に傾けるか、タップしてスリープ解除する。
2.iPhone Xに視線を向ける。
3.画面上の鍵アイコンが施錠から開錠になったら、画面の下部から上にスワイプしてロックを解除。

顔認証が通らなかった場合は、パスコード入力でiPhoneのロックを解除することができるのでござるが、この点で、注意せねばいけないことがあります。
もし、別の人が顔認証し、通らなかった直後にパスコードを入力してロックを解除すると、その顔を次回以降の認証で参考にするよう学習してしまうのです。とはいえ、あくまでも参考程度で、全然別の顔であればすぐ解除されるようになるわけではないのでご安心を。
ただし、親兄弟など似た人の顔で学習してしまった場合、その人の顔でも解除されるようになってしまうこともあり得るわけでござる。
くれぐれも、似た人が顔認証に失敗したあとに、パスコードを入力してしまわないように。
ま、そんなこと滅多にないでしょうけどね。
顔認証が通らなかったら、パスコード入力でロック解除可能。だが、他人の顔認証で失敗したあとにやっちゃダメ。

変顔でチェック!

最初の顔認証テストは「変顔」から。いろんな表情を作って片っ端からチェックしてみましたが、ほとんどが通りました。
「両目を大きくし、口を開ける」というパターンはNG。にらんだり、薄目をしたりしたときは○が出ているので、目はあまり大きな認識ポイントではないのかも?
目を閉じた「寝顔」は、解除できたときとできなかったときがありました。もしや寝顔を学習しちゃったのかな?
「寝顔」で不思議だったのは、「寝ているときにiPhone Xを使われる」状況に近づけるため、iPhoneを顔に向けてスワイプするのを編集者Mにやってもらったところ、なぜか解除できなかった点。目を閉じながら自分でスワイプした場合は解除できたのに、他人の手でスワイプすると通らないのでござろうか??
指紋認証しているわけでもあるまいし、これは最後まで理由が謎でした。ニンともカンとも。

メガネ系でチェック!

メガネや眼帯など、目に装着するアイテムで認証チェックしてみたら、すべて認証できちゃいました。
Windows HelloのときにNGだった「ヒゲつきサングラス」が通ったのは意外でしたね。メガネ着用者にやさしいFace IDでござるよ。

かぶりもの系でチェック!

帽子やカツラなど、頭に装着するアイテムを試してみました。これもほとんどがOK。実際いろんな帽子をかぶる人がいるし、突然髪型を変える人もいるし、リアリティがある結果でござるな。
目を除いて顔全体を覆う「覆面」が認識できないのは当然ですね。
「女性カツラ」に関しては興味深い結果が。最初は意外にもNGだったけど、パスコードを入力して再度チェックしたら通ったのです。拙者の女装顔を学習したということでござるな。

顔塗り系でチェック!

顔にペインティングしていろいろと試してみたところ、「黒塗り」以外はOKという結果が出ました。歌舞伎役者には朗報でござる。
「隈取」は前回同様まったく隈取れてないですが、限られた予算と時間で動いている拙者たちに、そこまでのクオリティを求めるのは酷というものでござるよ。

他にもこんなものでチェック!

今までのジャンルに入らなかったものの認証結果をまとめて紹介。2Dである「写真」が×なのは当然として、他の結果から、ある答えが導き出されます。
鼻を出しているものすべてがOKで、鼻が出ていないものすべてがNGとなっているのでござる。
Face IDの顔認証では、鼻が重要なポイントとなっていると考えて間違いないでござろう。
「マスク」と「赤鼻」は、NG後にパスコードを入力し、学習したかなーと再トライしもダメでした。やっぱ鼻大事!
「マフラー」はただのタオルだろ!という気もするでござるが、要するに口だけ隠すとどうなるかを試したかっただけなので、許してください。

暗い場所でチェック!

ここからは変装ではなく、様々なシチュエーションでのチェック。まずは、暗い場所でも顔認証できるのか調査してみたでござる。
前回記事でショルダーハッキング防御策として提案した「マントをかぶる」状態でも試してみたぞ。
結果、暗くても認証には問題ないことが判明。夜しか活動できないドラキュラも安心ざます。

黒塗りをして暗い所で認証してみたけど、黒塗りだけでNGが出てる時点で、やっても意味ないことに気づきました。

手を伸ばしてチェック!

最大限に手を伸ばし、少し顔から離した状態でも、認証は可能でした。拙者の腕の長さがだいたい50センチだから、目安にしてくだされ。

揺らしてチェック!

揺れている状態でも認証できるか試してみたところ、手ぶれ顔ぶれなんのその。Face ID、揺れに強し!

総括!

iPhone Xの顔認証「Face ID」について、今回の検証から導き出されたことをまとめます!

【その1】より幅広い顔認証!

Face IDは、Windows Helloの顔認証に比べ、顔の変化により幅広く対応していました。前回の記事と比べてもらえば一目瞭然。特に拙者は、サングラスをかけたままでもロックを解除できたのが印象的でござったよ。
これはセキュリティが甘いわけではなく、より細かく対象者の顔を見ての判断ができているということでござろう。
ただし、「鼻」は重要なポイントとなっていると思うでござる。
「マスク」は通常は認証NGだけど、鼻を出したら通ります。「マフラー」も、鼻が出ていれば認証オッケーです。「赤鼻」なんて、あんなちょこっと鼻を隠しただけで通らないんだから!

【その2】リアリティのある顔認証!

Windows Helloもそうでござるが、非常に現実性を加味した顔認証がされている印象を受けました。
「赤鼻」、「黒塗り」、「覆面」などの認証を通らなかった項目を見ても、「普段そんなのしねーべ」というものばかり。一方、帽子やメガネや髪型など、普段の生活において変化しやすいものについては、適度に寛容なFace IDなのでした。
寝顔で認証できたりできなかったり問題も、他人の指だとNGなので、「寝てるときに手を取られたら、さすがに起きるだろ」ってことなのかも。それをどうやって実現してるのかは不明でござるが……。

【その3】日常生活での場所や状況では問題なし

夜や日が差さない場所でも、きちんと認証できました。
揺れてても大丈夫なので、乗り物に乗ってたりする場合でもOK。
この結果からも、普通に使う分にはストレスがないように作られているのがわかるでござるな。特に、夜での活動が多く、馬に乗ったりもする忍者には朗報。忍者にiPhone Xはオススメと言えるでござるよ。

というわけで、iPhone Xの顔認証は「普通に使う分にはまったく問題ない」という普通の結果になったでござる。
予算と時間のある、ラベル(編集部注:レベル)の高い他の実験記事では、「双子の顔は見分けられない」という結果が出てるので、顔が似てる兄弟が同居してたりする場合などは気をつけたほうが良いかも。忍者たるもの、血のつながった肉親だからといって簡単に信用するのは考えものでござるからな。
あと普段からマスクをする人や、顔が松崎しげるになりがちな人も注意ね。

それでは今回はこれにて御免!
また次回のチャレンジにご期待くだされ。ニンニン。

【著者プロフィール】

茨城県生まれ。かつてパソコンゲーム誌『ログイン』に在籍、忍者装束を着て誌面に出る編集者として認知度が高まる。その後、家庭用ゲーム雑誌『週刊ファミ通』に移籍したあと、フリーライターとなる。忍者団体・武蔵一族や、甲賀忍術研究会のメンバーでもある。2017年3月、著書『忍者増田のレトロゲーム忍法帖』上梓。

>前回記事:忍者増田のニンニン認証レポート「ショルダーハッキングに挑戦!?」の巻