さて今回のパスクリ通信も先週に引き続き、クリスマスプレゼントになるかも・・・、というネタです。
「EVOLG」という手袋のブランドを展開する株式会社エーチームデザインが、iPhoneのTouch ID用の指紋認証シール「擬似指紋Diper ID」を新発売しました。
手袋をしたままでスマホを操作できる導電性の繊維を用いたスマホ対応手袋はコンビニでも売っていたりしますし、ご存知の方も多いことと思います。Touch IDのiPhoneで、ロック画面の解除やアプリのダウンロード&インストールをする時には、スマホ対応手袋でも指紋認証はできないので、手袋を外すか、パスコードを入力するしか方法がありませんでした。
それが手袋を付けたままTouch IDの指紋認証ができるようになる、という画期的な製品なのです。
生体認証なのにシールで認証ができるってどういうこと?
最初に思ったのは自分の指紋をコピーか何かしてそれを使うのかな、という発想だったのですが、この「擬似指紋Diper ID」は全く違っていて、手袋の指先に貼る革製のシール部分に指紋に似た文様が加工されており、Touch IDへの指紋認証の指紋登録時に「指紋ではなく、このシール面で登録」ができるようになっているのです。
この「擬似指紋Diper ID」のシールで指紋登録をすれば、以降は、このシールを貼った手袋で指紋認証がクリアできてしまう、という仕組みで、ちょっと驚きです。
iPhoneにTouch IDが搭載された当初、人間の指紋ではなく犬や猫の肉球を使って登録と認証ができる、という実験に成功した記事をかなり見かけましたが、これは生体ですらない、ということなのでインパクトは大きいですね。
もちろんTouch IDで登録できる指紋数は5種類までなので、すでに5つの指を登録してしまっている場合は、どれかを削除してから登録する必要があります。
しかもこのシール面の文様は約3万パターン以上も種類があり、自分が登録した「擬似指紋Diper ID」シール以外の別のシールを使っても指紋認証はクリアできない、という優れもので、その技術は現在特許出願中とのこと。
手袋に貼ったまま洗濯も可能、とのことですが、シール自体や粘着部分の耐久性に関しては実際に試してみるしかないですね。
本人だけが持っている「生体情報」を認証に使おう、ということで誕生した生体認証を、特別なアイテムによる所有物認証に変えてしまう、というか差し戻してしまう、という逆転の発想で生まれた非常にユニークな製品であることは間違いありません。手袋を無くすと認証ができなくなる(もちろん他の指やパスコードでの認証は可能です)とか、手袋とiPhoneをセットで盗まれると認証突破されてしまう、という所有物認証としての課題を含んでいますが、iPhoneユーザーの方にとっては、これからの手袋シーズンにジャストマッチのアイテムと言えます。
シールはスマホ非対応手袋用とスマホ対応手袋用それぞれの種類があり、東急ハンズやLOFTなどで入手可能とのこと。
スマホ対応手袋用のシール2枚入りのものだと本体価格780円とリーズナブルなので、これからの寒い季節に、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。ちなみにAndroid OSのスマートフォンには対応してないということなのでご注意を。
クリスマスのメインプレゼントにはならないかもしれませんが、小技としてはかなりイケているような気も・・・。
早速試してみようっと・・・
P.S.
成田空港などの自動化ゲートで指紋認証登録できるかどうか、ちょっと試してみたくなったりするのですが・・・(^_^;)