それなりに知名度があるので、すでにご存知の方や実際に使っている方もいるかと思いますが、まだ知らない方のために、Google傘下の会社が運営する無料マルウェア検出サービス「Virus Total」をご紹介します。

基本は英語サイトなのですが、メインの検出サービス部分は日本語化されています。
Virus Totalサイト(新しいウインドウで開きます)

このサービスでは、不審な添付ファイルや、不審なサイト(URL)、ドメインやIPアドレスなどを指定して、ウイルス・ワーム・トロイの木馬などのあらゆる種類のマルウェアを検出してもらうことができます。
マルウェアの検出は、PCにアンチウイルスソフトを入れておけば自動的にやってくれてはいますが、Virus Totalの場合は、単一のアンチウイルス検出エンジンではなく、2017年12月現在では主要なアンチウイルスエンジンを網羅した合計62のアンチウイルスエンジンを使っているので、単独のアンチウイルスエンジンを使っているアンチウイルスソフトよりも、マルウェアの検出精度が高い、ということです。もちろん未知のマルウェアを検出できるわけではないので、絶対安全ということではありません。
ただし、自身のPCではなく、これから閲覧しようとするサイトの状況を見極めたり、メールに添付されてきたファイルを調べるには便利なサービスと言えます。
Virus Totalのアンチウイルスエンジンリスト(Website/domain scanning engines & datasets)

また、Virus Totalには検出したマルウェアの駆除機能はありませんので、もし発見された場合には、別途マルウェア駆除ツールやアンチウイルスソフトなどで駆除するようにしてください。
駆除ツールについては、また別の機会にご紹介したいと思います。

P.S.
非常に便利なVirus Totalですが、ひとつだけ注意点があります。
ファイルをアップロードして調べてもらう場合には、くれぐれも機密情報の掲載書類はアップしないようにしてください。アップロードしたファイルは、契約している会社にマルウェア入りファイルのサンプルとして提供されてしまったりするので、機密事項が漏れてしまうことがあります。その点だけはあらかじめ了解の上で使っていただければと思います。