フィッシング対策協議会やJC3(日本サイバー犯罪対策センター)が後援し、警視庁の協力の元、LINEが幹事社となりアマゾンジャパン、bitFlyer、ヤフーの参画により2018年6月9日〜22日まで、LINEアプリでのキャンペーンの形で行われた「サイバー防災訓練」。
キャンペーンは終了してしまいましたが、制作された体験型ムービーはキャンペーン期間終了後の現在も公開されていますので、今回はこれをご紹介します。

今年の訓練テーマは「フィッシング」。
アルコ&ピース 平子さん扮するフィッシング詐欺師が、フィッシングの手口を紹介していく、という体験型ムービーです。

サイバー防災訓練サイト

ムービーは再生開始すると、途中で一時停止できないのでご注意ください。(音声なしでもセリフがテキストで字幕に出ますが、音声ありでみたほうが楽しいです。)

ムービー中、2種類の選択肢からどちらかが本物でどちらがニセモノ(フィッシング)かを視聴者に選ばせるクイズが2問出題され、どちらかを選択してムービーの視聴を進めていくものです。

<以下ネタバレなので、ムービーを見てからどうぞ>
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1問目は2つのメールのうちニセモノはどちらかを見破るクイズ。正解は「ユーザーにリンクをクリックするような誘導内容があるほうが偽物」というのですが、その識別には、論理的な根拠がなく、やや強引というか、「フィッシングメールはこういう感じのメールが多い」という漠然とした解説。

2問目のニセモノサイトの画面を見分けるクイズのほうは、日本語のやや怪しいのと、怪しくないのが出てきて、怪しくないほうを選んだら、実はどっちもニセモノでした、というオチで、どうして両方ともニセモノなのか、に関する明確な理由もなく、「ニセモノ(フィッシングサイト)は本物そっくりに作ってある」、というこれまたご都合のいい説明だけ。
<ネタバレ終了>

せっかくこのような凝ったムービーを作るのなら、明確なニセモノと本物の違いを論理的で説明できるような出題にすればいいのに・・と思いましたが、まずは、「見分けづらいニセモノサイトが存在するんだ」という基本的な知識を、セキュリティに関する知識のない一般ユーザーに植えつければいい、という主旨であれば、まあ良いのかなと思います。

残念ながら、日頃からパスクリ通信をご覧になっている皆さんには、全然物足りないというか、今更、という内容だと思います。
でも、こういうタレントが出演するムービーなどの取り組みは、サイバー犯罪に全然関心がなかったり知らなかったりする方に、セキュリティ意識を持ってもらうきっかけとして教えてあげてもいいかもしれません。

パスクリ通信も、セキュリティ意識を広めるための記事なので、お知り合いに広めていただけるとありがたいです。
ツイッターとかで・・ねっ!