皆さん、ゲーム楽しんでますか?
この記事を見てるってことは、たぶんゲームを楽しんでる人か、身内の方のために見てる人かのどちらかですよね?
当たり前ですが、ゲームって楽しいものなのですよ。
ですが、ちょっと気を緩めると、困ったことや、危険なことが起こったりします。
特に「オンラインゲーム」では、困ったこと、危険なことが起こりやすい……。

しかし、それはゲームのせいではありません。
ゲームを嫌ってる人はゲーム全部をワルモノにしようとしたりしますが、ゲーム自体が悪いのではなく、ゲームの「周りのこと」のせいなのです。
また、ゲームの「周りのこと」も気を付けていれば、安全だし、楽しいものになったりもします。

この連載記事では、ゲーム歴35年&ネット歴20年の筆者、朽木 海が、オンラインゲームと、「周りのこと」を楽しむために気をつけていきたいことを、できるだけわかりやすくお届けしたいと思います。

そもそもオンラインゲームってなんだ?

そんなの分かってるって人は、ここまでとばしてOK!
ですが、わからない人、いちおう確認したい人のために説明しますね。

そもそもオンラインゲームとはなんでしょうか。
とりあえず、2018年8月時点で、皆さんが知ってそうなオンラインゲームの例をいくつか出していってみましょうか。

PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG)

通称「PUBG」
「パブジー」って呼んでるのは筆者だけでしょうか?「ピーユービージー」は長いので「パブジー」を流行らせましょう。
もはや説明不要なくらい全世界で流行っている、フィールド上の最後の一人になるまで戦うバトルロワイヤルゲームです。
プレイしたことはなくても、YouTuberやVTuberの実況で知ってるって人も多いかもしれないですね。
日本では、DMM GAMESが運営しています。
Windowsパソコン版で遊ぶのが普通です。スマホ版もリリースされました。

スプラトゥーン2

これも説明不要の「Nintendo Switch」最大のキラーソフト。
イカになってフィールドを塗りまくれ! 塗った面積が多かったチームが勝利するチームバトルです。
塗る武器が色々あったり、ギアと呼ばれる装備も色々あったりするのも魅力の一つですよね。
発売・運営は任天堂

ドラゴンクエストX オンライン

タイトルにオンラインって入っちゃってるので、間違いなくオンラインゲーム。
オンラインゲームじゃなかった「ドラゴンクエスト(ドラクエ)」の世界観で、オンラインで楽しめることがウリ。
シナリオも充実している一方、チームで挑むボスキャラも存在してたり、オンラインゲームとしてのドラクエを楽しめるタイトルです。
発売・運営はスクウェア・エニックス(スクエニ)です。

ファイナルファンタジーXIV

ドラクエだけじゃなくて「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズもオンラインゲームがあります。
こちらもシナリオをバッチリ楽しんだうえで、チームでクリアするイベントがそこら中で開催されてたり、プレイヤー同士で対戦するイベントも存在したりします。
発売・運営は、ドラクエと同じスクエニ
昔は、スクウェアが「FF」を出してて、エニックスが「ドラクエ」を出してたのですが、両社が合併して「スクエニ」になったという歴史があります。

さて、これらのゲームの共通点にお気づきになりましたか?

そう!「インターネットに接続して遊ぶ」ことです。
ゲーム内の友達(フレンド)を作って、コミュニケーションをとったり、協力したり競い合ったりすることを楽しむゲーム内容(コンテンツ)がメインだったり、たくさん存在したりするのです。

筆者がまだ若かったころはインターネットなど、普通のご家庭にはありませんでしたが、当時のゲーム、今で言う「オフラインゲーム」にも、他のプレイヤーと協力したり競い合ったりするコンテンツはありました。
例えば「マリオカート」。昔の「マリオカート」は通信機能などなく、自分や友達の家に集まって、同じ場所で対戦していました。
対戦格闘ゲームの「ストリートファイター」シリーズも、最初はゲームセンターの対戦台で同じ場所で、友達や見知らぬ人と対戦していました。(そして見知らぬ人と、いつの間にか仲良くなっちゃうのも楽しかった……)
今では、インターネットが発展して、こちらのご家庭とあちらのご家庭と、離れた場所でプレイして、協力や対戦が楽しむのが当たり前になった、というわけです。

ネットの向こうの「あなた」はどんな人だろう?

オンラインゲームとは「インターネットの向こう側の人と遊ぶゲーム」ということ。
自宅や友達の家、ゲームセンターで遊ぶのと違い、相手(フレンド)の顔が見えません。
フレンドが知り合いばかりなら問題ないのですが、全く知らない人とフレンドになることもあるし、それがほとんどでしょう。

年上なのか、年下なのか、男性なのか、女性なのか、学生なのか、働いているのか、怖い人なのか、優しい人なのか……気になりません? 私はちょっと気になります。
そして、あなたが思う疑問は、そのままフレンドがあなたに対して思っていることなのです。

ではここで質問です。あなたは、フレンドにどう見られたいでしょうか?

【1】ゲームの中のあなたと、リアルのあなたを同じ人だとわかるようにしたい

【2】ゲームの中のあなたと、リアルのあなたを同じ人だとはわからないようにしたい

あなたはどちらのタイプでしょうか?

【1】の人は「正体バレ」を気にしない人【2】の人は「正体バレ」を気にする人ですね。

世の中、ゲームなんて「オタクの趣味」とか「子供のやること」とか「時間の無駄」などと考えて、ゲームをする人をバカにしたり、嫌ってしまったりする人もいます。
そういう人にバカにされたくない、嫌われたくないと考える人にとっては「正体バレ」は結構真剣な問題となりますね。
「正体バレ」した結果、「今の時間にゲームをやっていること」や「ある種のゲームをやっていること」がバレると、家族や学校・職場などの人間関係に問題が発生してしまう人もいるでしょう。
あるいは、オンラインゲームではリアルの自分とは違う人を演じたいという人もいて、そのような人も「正体バレ」には敏感です。

一方で、「正体バレ」を気にしない人もいます。
例えば筆者もそうなのですが、ゲームのキャラクターとTwitterアカウントを積極的に結びつけて、キャラクターの成長を宣伝したり、一緒に遊ぶフレンドを募集したりしています。

意外に脆弱な「匿名のバリア」

ゲームの中の自分とリアルの自分を切り離して、ゲームの中でくらいやりたい放題やりたい!という考えを持つ人もいます。
例えば、男性がゲームの中では女性のふりをして、同じ男性を誘惑したりする、いわゆる「ネカマ」行為です。まあ、このくらいは可愛いものだと思うのですが、もっと悪意を持ってゲームをプレイする人もいるんです。
匿名であることを悪用して、マナー違反行為や規約違反行為を度々繰り返すプレイヤー、いますよね。正直、ムカつきますよね。でも、ムカつかせるためにやってるので、キレてしまって、自分からマナー違反行為をしてしまったり、他のプレイヤーに嫌われるようになってしまったりしたら、相手の思うツボです。
もちろんそうした行為はゲームの運営チームから注意されたり、処分されたりするんですが、被害がゲーム内だけで済まなくなるようなこともあります。
例えば、本名や住所、電話番号、メールアドレスなどの情報を聞き出して、本人を特定しようとしたり、IDやログインパスワードなどのアカウント情報を聞きだそうとしてきたり、ウェブマネーアマゾンギフトカードなどを買ってこさせようとしたり……。
仲良くなったことを利用して、現実の情報を入手し、犯罪行為をしようとする人がいるのです。実際にそのような事件は過去にはありました。

逆に、ゲーム内でいやがらせを受けたプレイヤー側が、いやがらせしたプレイヤーの現実の情報を探る、いわゆる「特定」が行われることもあります。そして、特定した情報を使って、リアルで復讐を果たす……。
こんなことを引き起こさないようにする意味でも、いやがらせ行為は止めましょう!

「匿名」というバリアで自分を守っているつもりでも、相手がその気になればゲームの中の自分とリアルの自分が結びつけられてしまう……これを念頭においておきましょう。

あなたはどう見られたいですか?

ゲームをプレイしていて、あなたはどう見られたいのか。
言葉を変えてみれば、あなたの情報をどこまでオンラインゲームのフレンドに開示するかというのはよく考えるべきでしょう。
オフ会(オフライン・ミーティング)に行くことがあるなら、あなたがどんな人なのかはある程度伝わってしまいますし、YouTubeニコ生Twitchなどで実況するのであれば、やはりあなたの人となりはわかってしまいます。TwitterFacebookなどのSNSや、ブログでの情報発信でも同様です。
一方で、前出の通り「正体バレ」を気にして、あくまで匿名という人もいます。そのような人の中には、「正体バレ上等」の人とはあまりフレンドになりたくないなあ……という人も存在します。なぜなのか。
それは「正体バレ上等」の人が、「正体バレ」を好まない人の事情を考えずに情報発信した結果、自分の正体が第三者にバレてしまうのではないか、と危惧を抱いているのです。なので、「正体バレ上等」の人にアレコレ聞かれることもイヤなのです。

というわけで、一つ重要なアドバイスをしたいと思います。

まず、「正体バレ上等」の人に。
プレイヤーネームに本名を使うのはやめましょう。あなたはバレても一向に構わないと思っているかもしれませんが、「正体バレ」を好まない人にとっては、そういう人は「自分のことも聞き回られるのではないか?」と脅威に見えるのです。ゲームの世界設定に合うようなプレイヤーネームを使うか、あるいは自分のあだ名にちなんだような名前にしておくのが無難です。
筆者は「正体バレ上等」な人間なのですが、例えば「ファイナルファンタジーXIV」では「Kraus Lemeus」というララフェルで活動しています(ララフェル族は姓と名前で韻を踏む習慣があります)し、「ドラゴンクエストX オンライン」では本名をもじった「うみちゃん」で活動しています。

次に、「正体バレ」を好まない人へ。
誰もが「特定」されるわけではありませんから、過度に恐れを抱く必要はありません。ただ、あなたの事情に勘案して、ゲーム内でプライベートな情報を明かすことはなるべく避けましょう。
そして、「匿名」のバリアは案外脆いものです。ゲームの中だからリアルの自分とは違うとはいえ、マナーは守るべきです。あなたがリアルでは言えないようなこと、できないようなことはゲームの中でも行うべきではありません。そうしたマナー違反が、やがてゲームの中の自分の悪評になり、ひいては「特定」に結びつくこともあるのです。

次回は各サービスのアカウントの取り方について

第1回は心構えのような話になってしまいました。
第2回からは実際のテクニックも交えてお話しできればと思います。具体的には各サービスでのアカウントの取り方と、注意すべきところなどを解説して行きます。
それではみなさん、楽しいゲームライフを!

【コラム】「要配慮個人情報」と性別の話

法律に使われているムズカシイ言葉で、「要配慮個人情報」という言葉があります。
「改正個人情報保護法」という「企業は受け通った個人情報は、ちゃんと守りなさいよ」という法律があり、その法律に出てくる「知られたくない、知られると不当な差別や偏見など、本人の不利益につながりかねないような情報」と定義された言葉が要配慮個人情報とされています。
例えば、人種、信条、社会的身分、病歴やさまざまな障がい健康診断の結果、犯罪歴、犯罪被害情報などがそれに当たります。
オンラインサービスの運営者は、このような情報を取得するときに十分な配慮をするように求められており、たいていは必要ないので求めていないのですが、みなさん個人個人においては、チャットとかでこうした情報を見聞きした時に、他のフレンドにむやみに教えたりするのは避けたほうがよいでしょう。
そして、「要配慮個人情報」には入っていない、オンライン特有の「配慮すべき個人情報」があります。
それは性別です。女性はとくに、ナンパされたり、つきまとわれたりすることを恐れて性別を隠していることも多いわけで、フレンドのこうした情報を知ったとしてもあまり吹聴すべきではないでしょう。
また、近年では「LGBT」という、ハッキリと男女に分けられない性別概念も登場してきています。このLGBTは、2018年時点では要配慮個人情報にこそ含まれてはいませんが、実際には配慮すべき情報でしょう。
多様な人と付き合うことになるオンラインゲームでは、こうしたところにも注意していくことが必要です。

【著者プロフィール】

朽木 海 (γ-Reverse代表)
ゲーム会社や出版社などの「IPが欲しい会社」と、ライトノベル作家や脚本家、漫画家などの「IPを作りたいフリーランス」を繋げるためのプロジェクト「γ-Reverse」の代表。引き続きライター業や編集者業も行っています。
今回のテーマに絡んで金田一蓮十郎先生の漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」をおすすめしたいと思います。「ドラゴンクエストX オンライン」で、男性キャラを演じていた女性と、女性キャラを演じていた男性が繰り広げるラブコメディです。興味の出た人は読んでみてくださいね。2019年にはドラマ化も予定されてるそうですよ。

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