皆さん、ゲーム楽しんでますか?
ゲームを続けていると、フレンドが増えてきますよね。仲の良いもの同士が集まったグループは「コミュニティ」となり、より仲良く交流したいと思うものです。
ゲーム内だけでの交流だけでなく、ゲームの外でも交流を行いたいとか、新しいフレンドを増やすため、ゲームの外でも同じゲームをやってるプレイヤーを探したいとか、いろんな活動をしたいと思うようになるでしょう。
そして、フレンドのみんなと会ってお話ししてみたいと思ったことはありませんか?
「オンラインゲームセキュリティガイド」第5回は、「SNSやオフ会での立ち回りを覚えよう!」と題して、「正体バレ」をある程度覚悟した人でも気をつけるべきことを解説していきたいと思います。
>オンラインゲームセキュリティガイド「正体バレても大丈夫?ネットの向こうにご用心」記事一覧
目次
どんなSNSがあるんだろう?
まず、SNSと一口に言っても、いろんな特色を持ったものがありますよね。わかっている人も多いとは思いますが、一応整理しておきましょう。
【1】Facebook(フェイスブック)
世界最大のSNSと言われています。実名制なのが最大の特徴です。そのため、リアルで交流のある人同士が繋がるのが通常です。ゲームで出会った人と繋がるにはあまり向いてないかもしれませんね。
【2】Twitter(ツイッター)
こちらも世界で有数のSNSです。短文を「つぶやく」のが特徴。
匿名でも参加できますし、テレビアニメの実況やゲームの仲間募集なども行われていて、ゲームで出会った人と繋がったり、新しく同じゲームをプレイしてる仲間を探したりするには最適じゃないでしょうか。
【3】Instagram(インスタグラム)
写真や画像を共有するのが主目的のSNSです。匿名でも参加可能です。
ゲームとはあまり関係なさそうに見えますが、ゲームの画面写真(スクリーンショット)や簡単な動画を共有することも可能です。ただ、あまりメジャーな使い方ではないかもしれません。
【4】Mastodon(マストドン)
まだあまりメジャーになってないですが、これから有望なSNSです。
基本的にはTwitterのように短文で「つぶやく」のですが、最大の特徴はサーバー(インスタンスと言います)を自由にいろんな人が立てられることです。なので、同じことに興味のある人が集まるようなインスタンスを、いろんな人が立てています。
合同会社きぼうソフトが運営する日本を代表するインスタンス「mstdn.jp」、イラスト共有サービスPixivが運営する日本最大のユーザー数を誇る「Pawoo」、ニコニコ動画のドワンゴが運営する「friends.nico」などの大手の他、ゲームによっては特定のタイトルを専門に扱っているインスタンスもあります。
他にも、SNSとは異なりますが、ゲームによってはゲーム内チャットにスマートフォンからアクセスしたり、ゲームのフレンド同士でLINEのように交流を図れるサービスを提供しているものもありますね。
マナーをわきまえて使うのはゲーム内と同じ
では、SNSで気をつけるべきところを紹介していきましょう。
まず、大原則としてはゲーム内のチャットと同様で、「自分が嫌だと思うことを相手にしない」ことです。SNSでトラブルになる8割は、これが根本の原因といっても良いでしょう。詳しくは連載第1回の内容を確認してみてください。
同様に第1回で紹介している「正体バレしたくない人」「正体バレしてもいい人」の注意も同様です。ゲームとSNSの情報を結びつけているからといって、正体バレしてもいい人だけとは限りません。
特にTwitterなどではゲーム用のアカウントを専用に作って、そこでコミュニケーションしている人も少なくありません。本人がSNSで出している情報以上のことを書いたりしないようにしましょう。
スクリーンショットやキャプチャ動画も要注意!
ゲーム内での風景や、仲間で記念写真を撮ったりすることがあるかもしれません。また、ボスキャラの攻略シーンや、イベント時のクリア方法を動画で撮影する場合もあるでしょう。
そうしたら写真や動画をSNSに公開したいな、と思う人もいるでしょう。
ただ、こうした場合に他のプレイヤーが映り込んでいる場合はちょっと注意が必要です。
「正体バレしたくない人」の中には、プレイヤー名などが映りこむのにも懸念を示す人がいます。事前にチャットなどで「ここの写真をSNSで公開しますけどいいですか?」などと聞いておくのがマナーでしょう。
後で画像・映像編集ソフトでキャラクターやチャットメッセージの名前部分が隠れるように加工してから公開するという手もあります。それでも、一言「加工するので公開してもいいですか?」と聞いておくほうがベターでしょう。
または、ゲームによってはこうしたSNS共有許可エリア・サーバーなどもありますので、そうしたところで活動するのが無難かもしれません。
いざ、オフ会へ! 注意することは?
さて、ゲーム内で仲良くなってくると、オフ会(オフライン・ミーティング)に誘われることがあるかもしれません。あなたがある程度「正体バレ」に寛容な人だったとしても、注意すべきことがあります。
まず、ゲーム内のキャラクターと実際の「中の人」の性別は必ずしも一致しないということです。というか、女性キャラを使っている人の8割くらい(筆者の体感)は、中の人が男性です。オフ会に行ってみて驚かないようにしてくださいね。
実際にオフ会に行ってみると、いつもチャットで話している仲間がいるので、すぐに馴染めた感覚になるかもしれません。ただ、「顔見知りに思えても、初対面」というところに注意が必要です。
あなたが今まで見ていたのはゲーム内の「彼・彼女」であって、リアルの「彼・彼女」ではありません。あなたの知らない一面が必ずあるはずです。仲良しであっても礼節は忘れないようにしましょう。
そして、来ている人の中には、「ゲームで知り合った仲間との交流」だけではない、お金稼ぎとか、別のグループへの勧誘とか、何か別の目的でオフ会に来ている人もいるかもしれません。
彼らが何かを勧めたり、誘ってきたりしたときには、それがあなたにとって、本当に必要なものなのかをキチンと判断し、必要がないならハッキリと断りましょう。
それでもしつこいようなら、主催の人に伝えましょう。
女性が注意したいふたつのこと(男性も必読)
オフ会に行った際、女性には注意しておいてもらいたいことがふたつあります。
ひとつは、「しつこい男性は一定数いる」という話です。
そういう男性がいるということは、経験として知っているかもしれませんが、オフ会でもそれは同じです。
その中でもタチの悪い連中は、しつこく声をかけてきたり、中には帰りに尾行してきたりする人もいます。
ゲーム内で気を許せる仲間だったとしても、それは仮の姿かもしれません。いざという時は信用のおける人に頼れるようにあらかじめ手を回しておくなどして自衛を図りましょう。
もうひとつは、コミュニティ内の女性の影響力は大きいということです。
どんなゲームのオフ会か、にもよりますが、たいていのオフ会では男性の参加者のほうが多いものです。また、女性の参加者のほとんどは男性のツレがいる場合が多いですね。
もし、女性だけで参加した場合、多数の男性の対応によって、自分(たち)がオフ会の中心になったように感じるかもしれません。
それ自体は周りの男性の振る舞いがそうさせてしまうので、仕方がないのですが、調子に乗ってしまって意識的に、あるいは無意識に周りの複数の男性に気のあるふりをしてしまうと、男性たちが対立を起こす可能性が高くなります。結果としてそのコミュニティが崩壊していった例を、筆者はいくつも知っています。
末長く仲良くしていきたいと思うのであれば、ゲーム内では仲良しのフレンドたちとも、ある程度一線を引いた付き合い方をすることが重要です。
ちなみに、調子に乗ってコミュニティの中心にいる女性は「サークルの姫」などと呼ばれ、結果的にそのコミュニティが崩壊すると「サークルクラッシャー」などと呼ばれてしまいます。ただ、「大多数の男性の中に、少しの女性がいる」というグループが多いからそういう言葉が先走るだけで、「大多数の女性の中に、少しの男性がいる」というグループでは逆の現象が起こっているかもしれませんよ。
女性だけでなく男性も、そんなふうに呼ばれないように、また自分のいるコミュニティからそんな人が出てこないように振る舞いたいものですね。
オフ会主催者が気をつけたいこと
あなたがオフ会の主催者になることもあるかもしれません。
基本的には飲み会の幹事のような気の使い方をすることになるわけですが(大変ですよね!)、他にもオフ会ならではの注意事項があります。
【1】未成年者にお酒を絶対飲ませない!
オフ会に来る人の年齢は多様です。結構な確率で未成年者がやって来るでしょう。
その際、お酒を飲ませることがあってはいけません。社会規範としては本当に基本的な話なのですが、しつこく確認しておくことが重要です。
【2】女性参加者への配慮を!
上記の通り、女性参加者は特有の問題を抱えることが多いです。
しつこい男性に絡まれないようにそれとなく注意してあげるとか、場合によっては積極的に守ってあげる必要があるでしょう。
また、「サークルの姫」のように振る舞う女性にも、それとなくたしなめてあげることが必要でしょう。調子に乗ってコミュニティが崩壊すると、非常に後味が悪くなります。
【3】「正体バレしたくない人」への配慮を!
オフ会にやって来る人でも、どの会社に勤めてるとか、どこの学校に通ってるとかなどのリアルの事情は隠しておきたいという人は大勢います。
そういう人へしつこく話を聞き出そうとする人をたしなめるようにしましょう。
【4】ビジネスや勧誘目的の人に要注意!
「仲良くなること」を目的ではなく手段として使おうとする人がいます。
知り合いに商品を売る「マルチ商法」や「ネットワークビジネス」と呼ばれるビジネスをやっている人は、知り合いを作ることがビジネスにつながるので、コミュニティを利用します。
また、宗教によっては、コミュニティ内で勧誘を積極的に行うものもあります。
こういった勧誘をオフ会でされると参加者は興ざめします。オフ会を告知したときから「勧誘お断り」を明言しておいたほうが良いでしょう。また勧誘を受けた際には報告するように参加者に伝えておきましょう。
参加するみんなが節度を守っていれば、オフ会ほど楽しい集いはありません。大変なこともありますが、主催者としてはぜひ成功させて、みんなに「楽しかったー!」と言わせたいものですね。
次回はYouTuberへのインタビューも
今回はSNSとオフ会について注意すべき点を書いていきました。ちょっと怖いと思うかもしれませんが、参加すると楽しいSNSやオフ会。気をつけるべき点は気をつけて、楽しんでみてくださいね。
次回はYouTubeでゲーム実況する際の楽しさや注意点を、現役YouTuberの方にインタビューしてお届けしたいと思います。お楽しみに!
それでは皆さん、良いゲームライフを過ごしましょう!
【コラム】オフ会にまつわる都市伝説
オンラインゲームのオフ会に関しての都市伝説に「S県月宮」というのがあります。ご存知の方は結構古くからオンラインゲームを遊ばれてる方だと思います。
詳しくはニコニコ大百科の当該項目を読んでいただきたいのですが、最終的にある男性に対して、彼に執着した女性が襲撃し、傷害事件になったとされる話です。
これ自体は「釣り」、つまり創作の物語だという説もありますが、一定のリアリティがあり、いまだに話題に上ることがあります。
歯止めが利かなくなってしまう人は一定数いますので、もしかするとこうしたことがあるかもしれない、と頭の隅に止めておくことは重要でしょう。
【著者プロフィール】
朽木 海 (γ-Reverse代表)
ゲーム会社や出版社などの「IPが欲しい会社」と、ライトノベル作家や脚本家、漫画家などの「IPを作りたいフリーランス」を繋げるためのプロジェクト「γ-Reverse」の代表。引き続きライター業や編集者業も行っています。
ネットでの人付き合いの方が多いタイプの人間なので、最近は初対面の人ばっかりのオフ会というのにはあまり参加していないなあと思っていましたが、よく考えればIT関係の勉強会もオフ会みたいなものですね。そういうところでは結構初対面の人とお話ししたりしています。見かけたら気軽にご挨拶くださいね。
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