今年も被害額200億円突破の見込み

クレジットカードの不正利用が増加の一途をたどっています。
一般社団法人日本クレジット協会の調査によると、国内のクレジットカードの不正利用被害額は次のようになっています。

2014年 114億円
2015年 120億円
2016年 142億円
2017年 236億円

今年(2018年)もすでに上半期で115億円となっていて、前年同様に200億円突破しそうな状況です。(-“-;)

あなたの身近な方でも、「カードの不正利用の被害にあった」という方が増えているのではありませんか。

パスロジでも社員が実際に被害に遭っており、その模様をレポートしています。

この例では保険が適用され、本人の負担は発生しなかったようですが、通常、保険はクレジットカード契約時に加入しているので、クレジットカード利用者全体で被害を負担していると言える状況なのです。
日本クレジット協会の調査によると、2017年3月末時点で日本でのクレジットカードの総発行枚数は約2億7000万枚で、JCBが2017年に実施した調査によると、一人当たりの保有枚数は3.2枚でした。これらの結果から計算すると、だいたい9000万人の方がクレジットカード利用している計算です。

これらの被害が保険で補償されたと考えると、去年は一人当たり約262円負担したということに。
不正利用対策にかけられているコストも考えると、これ以上の金額を負担しているとも言えます。

この額を大きいと感じるか小さいと感じるかは人それぞれかと思いますが、このまま歯止めが利かないとなると、どんどんこの負担額は増えていくということに・・・。

どんな被害の内容があるのか?

このクレジットカードの不正利用被害には「偽造カードによる被害」と「カード番号盗用による被害」の2種類があります。大まかな分類として、「偽造カードによる被害」はリアルの店舗やATMで発生した被害で、「カード番号盗用による被害」はインターネットショッピングなどネット上で発生した被害になります。
2017年の被害額236億円の内訳は、偽造カードによる被害は31億円、番号盗用被害が176億円と、ネット上での被害が75%近くを占めており、今年も同様な傾向にあります。

ではどうしてカードの不正利用が起きてしまうのでしょうか。

カードの不正利用が発生する原因と予防策

クレジットカードの不正利用の原因としては、以前は「スキミング」が主流でした。
スキミングとは、まだカードが磁気カード主流の時代に、実際のクレジットカードを店舗での使用時などに「スキマー」と言われるカード情報の不正読み取り機に通して、情報を奪ってしまいカードを偽造したりする、というものです。
しかしクレジットカードがICチップ搭載のクレジットカードに移行するにつれ、スキミングや偽造が困難になってきたために、今はオンラインでのカード番号不正利用が主流になってきています。

オンラインでのカードの不正利用の場合は、カード情報を盗むことから始まります。
盗み方にはいくつかのパターンがありますので、それをご紹介しましょう。

1. カード情報を保持したサーバなどからの情報漏えい
これは個人で防げるものではありませんが、クレジットカード情報を取り扱う企業・団体に「PCI DSS」というクレジットカード業界のセキュリティ基準の導入が浸透し、クレジットカード利用店舗がカード情報を保持しないようになっていけば、このリスクは減っていくこととは思います。現状ではPCI DSS導入やカード情報の非保持化は推進段階なため、信頼できないサイトでのクレジットカード決済での取引は避けることが無難です。

2. 利用しているPCのOSやインストールソフトウェアの脆弱性を突かれての情報漏えい
PCがウイルスなどのマルウェアに感染してしまい、PC内に保存されているクレジットカード情報が盗まれたり、キーロガーなどによって番号入力を盗み見られたりしてしまうケースです。
これはOSやソフトウェアのバージョンアップをこまめに行う、ウイルス対策ソフトウェアを常駐させておく、クレジットカード情報をPCには保存しないなど、ユーザー自身が対策を講じる必要があります。

3. フィッシングサイトで自らがクレジットカード情報を入力してしまう。
これが最近急増しているパターンです。フィッシングメールにひっかかって偽装サイトにアクセスしてしまい、そこに自らの手で個人情報やクレジットカード情報などを入力してしまうケースがあとを絶ちません。
誰もが知っていて利用者の多いサイトやサービスを偽装することで、騙そうとしてくるので、メール本文とか、SNSの投稿、ダイレクトメッセージなどからのリンクをクリックた状況から、個人情報やクレジットカード情報を入力・送信してしまわないようにすることが大事です。
インターネットショッピングなどを利用する際には、検索結果や、過去に利用して問題がなかったサイトのブックマークからアクセスし、サイトのURL表示を見て鍵マークの証明書(できればEV証明書)が適用されているかどうかを確認するようにしましょう。

不正利用で泣かないために

クレジットカードの複数枚保有は当たり前の今ではありますが、保有枚数が増えると、不正利用や紛失、盗難のリスクも増えることにもなるので注意が必要です。
「入会金・年会費無料。カード利用ポイントプレゼント」「面倒な書類審査なし」などというプロモーションで、気軽にクレジットカードを作っている人も多いようです。また店舗などのポイントカードや銀行のキャッシュカードがクレジットカード機能を付加したカードを出して、それに切り替えるというケースもよくあります。
クレジットカードが増えることで便利になることももちろんありますが、リスク面にも注意しておきましょう。

不正利用から自分を守るためには・・・
1. ICカード搭載クレジットカードを選ぶ

2. 怪しいサイトでの買い物はできるだけ避ける

3. 不正利用に対する保険がついているクレジットカードを選ぶ

3. クレジットカードの利用明細をこまめにチェックする

1と2は不正利用に遭わないようにするための対策ですが、3と4は遭ってしまった場合と、遭ったことに気づくための対策です。
VISA、マスターカード、JCBをはじめとした大手のクレジットカードブランドであれば、不正利用が発生した場合の保障などの保険に加入しているので、不正利用でユーザーが支払いをさせられることは少ないのですが、それでも不正利用に対する保障は、「明細の発行から60日以内」と決められているカード会社が多いです。
カード会社が不正利用の監視も行っているので、不正利用の疑いがある取引を見つけて連絡してくれる場合もありますが、ユーザー自身でも明細をチェックするようしましょう。そして不審な取引を見つけたら、ただちにクレジットカード会社に連絡しましょう