パスクリ通信では、過去様々な生体認証についてとりあげてきました。
色々な生体情報を使った認証システムの研究開発が、様々な研究機関や企業などで行われています。
先日、金沢工業大学の研究グループが、画像刺激を用いた脳波解析による生体認証方式で98%の個人認証精度を実現したことを発表しました。

ASCII.jp「「念ずれば開く」金沢工業大、脳波認証で98%の認証精度を達成」

過去には鳥取大学の研究も発表されていました。
産経ニュース「脳波で「個人認証」 ハイジャック防止に応用も 鳥取大で実験」

脳波には個人ごとに特性があり、すべての人が違う脳波特性を持っているので、それを判別することで生体認証が可能だと言うこと。
せぐなべ連載記事「架空世界認証セキュリティセミナー」でも扱いました。

架空世界 認証セキュリティセミナー 第21回「近未来のウェアラブル端末と認証【プリンセスコネクト!】」

この脳波を使った生体認証のポイントは、

(1)脳波は外部に露出しない情報であるため、顔認証や指紋認証や虹彩認証のように撮影されて読み取られ、偽造するのが困難
(2)脳波は外的な刺激によって変化するので、ある特定の脳波データを仮に盗まれたとしても、認証装置が与える刺激を変えることで、盗まれた脳波データが使えなくなり、高いセキュリティを保つことができる
(3)脳波は無意識に継続的に発生しているので認証装置を付けていれば継続的な認証ができる

という3つの点で、その安全性や可能性が注目されています。

外部からの刺激でデータが変わる情報で個人認証する仕組みがどうなっているのか、そのへんが気になるところですが、実現すれば、刺激パターンを多く持つことで、他の生体認証を凌駕する、強固な認証システムとなる可能性がありますね。

現在はまだ研究段階で、認証装置(脳波データ読み取り機器)が扱いやすくなり、実用レベルのコストで製造できるかどうか、など、まだ課題がありますが、今後の認証精度のさらなる向上も含めて、指紋認証や虹彩認証に替わる高セキュリティ&高精度の生体認証となりうるのか、その可能性に期待したいと思います。