2018年に米国Amazonがシカゴでレジなしコンビニを5店舗をオープンし、話題となりました。
日本でも大手コンビニチェーンがレジなし店舗の実現に向けて研究開発を進めており、昨年から今年にかけてセブンイレブンやローソンが実験店舗をスタートさせました。
そして国内でも大手コンビニがレジなし店舗の実現に向けて研究開発を続けており、2019年1o月にセブンイレブンが実験店舗をオープンし、2020年2月にローソンが実験店舗を相次ぎオープンしています。

>流通ニュース2019年10月24日掲載「セブンイレブン、NTTデータ/六本木で「レジなしデジタル店舗」実験」

>ローソンプレスリリース2020年2月18日「レジなし実験店「ローソン富士通新川崎TSレジレス店」実験開始」

レジなしコンビニの必要性や今後の課題などは、まだまだ各社がこれからクリアにしていかなければならないのですが、どのレジなし店舗でも実現する仕組みには共通の点があります。
それは以下の3点です。

・入店時に来店客を認証する
・購入商品をお客様に手動でスキャンさせない
・お会計はキャッシュレス決済で、退店時に自動で行われる

この記事では、「入店時の認証」について取り上げます。
実験導入している各社の店舗における、現時点での認証方式は次の通りです。

・Amazon GO:  スマホQRコード認証
・セブンイレブン:スマホQRコード認証
・ローソン:   スマホQRコード認証
         2020年3月16日からはマルチ生体認証(顔+手のひら静脈)も導入

どのコンビニもスマホにインストールしたアプリでQRコードを表示して、入り口でスキャナにかざして認証します。
ローソンはさらに生体認証にも対応させることで、スマホさえ持たずに手ぶらで入店して買い物ができるという点で一歩進んでいます。現在はシステム開発を担当している富士通のオフィス内にある社員専用の実験店舗での運用実験ということですが、この夏からは一般客を対象とした店舗実験も開始するということです。
一方のセブンイレブンもNTTデータと組んで、非公開店舗での実験を開始していますが、この動きとは別に、全国のセブンイレブン店内に設置したセブン銀行のATM新機器で、生体認証対応を進めているところですし、生体認証にも対応するのではないでしょうか。

米国のAmazon GOに関しては、米国内で顔認証の導入に対するネガティブな動き出てきていますし、同社が傘下に収めたオーガニック高級スーパーチェーンのWhole Foodsで、手のひら静脈認証の導入実験についての報道があることからも、Amazon GOでの生体認証が導入される場合は、この非接触の手のひら静脈認証になるのではないでしょうか。

いずれにしても「スマホQRコード+生体認証」というセットがスタンダードになっていくと思われます。
QRコード認証には、スマホを紛失・盗難された場合に第三者がなりすましで利用する可能性があるので、必ずロックしておきましょう。QRコードを撮影されて使われてしまう、というリスクもゼロではありません。
生体認証は本人拒否率がどんなに低減しても0%にはならないという点と、身体部位の欠損・変質のリスクがあります。生体認証のみとせず、バックアップの認証方式としてQRコード認証は残るでしょう。

各社とも将来、レジ打ちに人件費の大半を費やしている状況の打破、労働力の減少に対応、レジ待ちの発生による販売機会の喪失といった課題を解決するために、店舗開設時の設備投資額が上昇したとしても、レジなし店舗の実現に向けて動いていくことでしょう。

P.S.
日本のコンビニではパッケージ商品販売以外に、宅配便や各種料金の支払い、通販商品の受け取り、チケットサービス、非パッケージ食品の提供(おでん、ファーストフードなど)などのサービスもかなり多いので、それらのサービス対応も自動化していけるのでしょうか。
それとも切り捨ててしまうことになるんでしょうか。ちょっと気になりますね。