生体認証に使われる身体的特徴のひとつ「指紋」にまつわる、認証セキュリティという点からは脱線した、ちょっと変わったニュースをお送りします。

自動車メーカーのポルシェが、同社の販売している「911」の新車購入時に、オーナーの指紋データをボンネットにデカデカとプリントするオーダーサービスを開始したという発表が、2020年2月24日にありました。下の写真を見ていただければ一目瞭然。

指紋プリントされた911(ポルシェ・ニュースルームより画像転載)

ボンネットにオーナーの指紋が印刷されています。
完成した911のボンネットを取り外して、そこにオーナーの指紋の模様を、同社が開発した画期的なダイレクト印刷方式を駆使して印刷し、その上からクリアコートなどの表面加工を行い、またボンネットを取り付ける、という方法で、「世界で唯一」の911を作るというサービスです。

同社の担当副社長によると「ポルシェの顧客にとって個人性は非常に重要です。 また、個人の指紋よりも個人的なデザインはありません」とのこと。

本当に自分の指紋がデカデカとプリントされたパーソナライズド911をオーナーが欲しがるものかどうかはわかりません。そして、このサービスの費用は7500€、日本円で約88万円かかります。高いように思えますが、ポルシェの顧客にとってはリーズナブルなお値段なのかもしれません。

なお、プリントされる指紋データですが、これを撮影して作った複製で、不正な指紋認証が行われないように、指紋全体ではなく部分的に切り取られた画像で、さらにある程度の加工処理も施されるので、安全性は大丈夫とのこと。

2020年3月から本国ドイツでサービス開始ということですが、認証セキュリティに携わる立場では、安全だとしても、わざわざ公開することはないんじゃないかな?と思ってしまいます。
そもそも、自分の指紋をデザインにしたいとは思わないですし・・・ (^_^;)

>ポルシェニュースルームサイト「ポルシェ911 指紋プリントサービス」記事ページ