今回は認証やセキュリティに関する情報から少し脱線しますが、オンラインで「騙される」被害を防ぐのに役立つ情報をお送りします。

オンラインショッピングを利用する時に、その商品を購入した人のレビューを参考にする方も多いと思います。
Amazonで買い物をする方の多くが、買い物をする際に、類似商品があった場合、どれにするかを検討するためにレビューを参考にして、評価のいい商品を選んだりしていると思います。

以前、パスクリ通信でも、Amazonに出店している悪質業者について記事を書きました。

> Amazonの悪質業者にご用心!(2018年8月24日掲載)
この記事の中で、サクラによる、いわゆる「サクラレビュー」や「やらせレビュー」などと呼ばれる偽のレビューによる評価の釣り上げについて書きましたが、当時サクラの多くは下手な日本語を使う中国人系のレビュアーが多かったので、見分けることが簡単でした。しかし、悪質業者側の手口も進歩しており、最近では日本人もサクラをしている模様。そうなると、レビューの文章を読むだけでは、サクラかどうかを見破ることが困難です。
せっかく買ったのに全然評価と違って失敗だった、という被害が多く発生する状況になってきています。

このような状況の中、昨年リリースされたサクラによる偽レビューを見抜くサービス「サクラチェッカー」が注目を集めています。

サクラチェッカートップページ

サクラチェッカー

テレビなどでも多く取り上げられているので、ご存知の方も多いかもしれませんが、はじめて聞く方はぜひチェックしておきましょう。
このサクラチェッカーでは、日本のAmazonに出品されている商品のレビューにどのくらいサクラレビューがあるのかを調べてレポートしてくれる無料サービスです。

利用方法は簡単です。
調べたい商品をAmazonで開いて、その商品ページのURLをコピー。
サクラチェッカーサイトにアクセスして、上部の入力欄にコピーしたURLをペーストして[GO]ボタンを押すだけ。
これで下のようなチェック結果が画面に表示されます。

チェック結果表示画面(例)

サクラチェッカーでは「価格、製品」「ショップ情報&地域」「ショップレビュー」「レビュー分布」「レビュー日付」「レビュアー・本文」という6つの項目でサクラを判定し、項目ごとにサクラ度を数値で表示してくれます。
ちなみに、Amazonでのレビュー数が154あり、評価が約4点だったこの商品の場合、なんとサクラレビューが99%も占めていて、サクラレビュー以外のレビューだけで評価すると、わずか1.48点にまで低下してしまう、ということです。これは結構衝撃ですね・・・。

さらに各項目ごとの詳細解説もしてくれています。

各項目ごとに詳細解説まであり

サービス提供者によると、各項目において次のような点を見て評価・分析しているということです。

  • 価格、製品:異常な値引率や商品名の表記等
  • ショップ:発送地域、電話番号を掲載しているか等
  • ショップレビュー:急激なショップレビューの悪化が見られるか等
  • レビュー分布:評価の分布が不自然に偏っていないか
  • レビュー日付:レビュー投稿日が極端に偏っていないか
  • レビュアー・本文:レビュー本文の怪しさ、レビュアー自身の怪しさ等

さらに類似商品の中で、サクラ度が低く、信頼のできるレビューで評価が高い「合格」商品と、レビュー自体は信頼できるが評価が低い商品をリストアップしてくれるなど、至れり尽くせりです。
サクラレビューは、詐欺行為として罪に問われる可能性がある行為ですが、なかなかなくならないという現実があります。Amazonでも悪質なサクラレビュアーを排除するなどの対策をしてはいるようですが、追いついていない状況なので、Amazonで何か買い物をする時には、このサクラチェッカーを使って、自衛することをお勧めします。

サクラチェッカー